『ファミリー・ツリー』


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【ストーリー(あらすじ)】

「サイドウェイ」「アバウト・シュミット」のアレクサンダー・ペイン監督が
ジョージ・クルーニーを主演に迎え、ハワイで暮らすある家族に起こる出来事を
描いたドラマ。祖先の土地を受け継ぎ、ハワイで妻と2人の娘とともに暮らす
マット・キングだが、ある日、妻のエリザベスがボートの事故でこん睡状態に
陥ってしまう。さらに、エリザベスには不倫の相手がおり、離婚まで考えてい
たことが発覚。友人や長女もその事実を知っていたことにがく然としたマットは、
自らの人生を見つめ直すことになる。第84回アカデミー賞で脚色賞を受賞。

【キャスト・スタッフ】

キャスト:ジョージ・クルーニー、シャイリーン・ウッドリー、アマラ・ミラー、
ニック・クラウス、ボー・ブリッジス、ジュディ・グリア
監督: アレクサンダー・ペイン
製作: アレクサンダー・ペイン、ジム・テイラー、ジム・バーク
原作: カウイ・ハート・ヘミングス
脚本: アレクサンダー・ペイン、ナット・ファクソン、ジム・ラッシュ
撮影: フェドン・パパマイケル
美術: ジェーン・アン・スチュワート
編集: ケビン・テント
衣装: ウェンディ・チャック

映画.comより引用

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【感想】

まず、本作はアカデミー脚色賞を受賞しているだけあって、展開のテンポがよく、
余計な部分をコンパクトにまとめていて心地よい。
ファーストカットで唯一、元気な頃の妻が描かれている。
これ以外は終始病院のベッドの上だ。
野暮な脚本なら、不倫中の不倫相手との楽しそうなカットが入るところだろうけど、
本作はきっちりそこはカット。
これはまさに本作のメッセージには全く意味がないからであることは間違いない。
このように一貫してメッセージにフォーカスしているのは良作の証。

そのメッセージとは何か?

僕なりに考えてみよう。
メッセージに繋がる要素は大きく二つ。

・主人公マットが、先祖代々受け継いできた広大な美しい自然が残っている土地を
不動産デベロッパーに売り、近代的なリゾート開発を進めるかどうかの判断。

・妻が延命治療は拒否していて、尊厳死の選択をしている。
マットはその選択を尊重して自然に死に向かっていくことを見届ける。

広大な自然に手を加えて開発することで、様々なひとたちのその土地での歴史や思い出をも
書き換えてしまうことになる。
その開発の反対派としての具体的な意見で、『交通量が増える』という台詞があった。
これも島の”自然な”バランスが破壊されることへの拒否反応だろう。

これは”自然へのリスペクト”

妻の選択した尊厳死を尊重することは、亭主としてはつらいとこだろう。
しかし愛したものが臨んだ事ならそれは尊重したい…
シリアスな葛藤があるだろう、普通なら…
なんとこの妻は不倫をしていたわけだ。
さらに自分と離婚して、不倫相手と一緒になる気でいた(それも一方的だったのだが)。
そんな身も蓋もない”最後っ屁”をお見舞いされたマットだが、
それもやはり”愛したものの気持ち”を尊重し、死が間近に迫っている事を相手に
伝えにいく。そして会いにいってやってくれと…
これは”愛するものへのリスペクト”

仕事人間だったマットの家庭を顧みない生き方は、妻からの愛を失い、子供たちからの信頼を
失っている。
それが妻の臨終に向かうまでのマットは仕事より子供たちと過ごす時間が増えて、
子供達を理解しようとすることで、徐々に信頼関係が取り戻されていく。
更に愛する妻の気持ちを尊重しようとするマットを見て子供達は、
自分たちを生んだルーツの力強さを感じただろう。
自分が”まがいもの”ではない”確かなもの”から生まれたこと。
その”確かなもの”も連綿と続く”確かな歴史”に基づいている。

”ファミリー・ツリー”だ。

更にそのファミリーツリーは、包容力のある豊かな自然が育んだもの。
なかなか生粋のコミュニタリアンではないか。
自然をリスペクトし、自然に身を委ねる。
歴史をつくってきた先人をリスペクトする。
愛するひと、愛する家族をリスペクトする。
ラストカットで家族3人がソファーでテレビを観ながら、くつろいでいるシーンは今年最も顔が綻んでしまった。

※壁にかかっている画はおそらく死んでしまった妻なので、家族4人だと思われる
※このとき観ているテレビ番組のナレーションも意味を持つものだろうけど、
残念ながら聞き取れなかった。(3人のほうばかり観ていたため)

最後に特筆したいことが…
長女役アレクサンドラ・キングを演じたシェイリーン・ウッドリーだが、
これが尋常じゃないナイスバディー感にクラクラきてしまう。
(勿論一番左)

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