お越しいただきありがとうございます。
スカイハイプロダクション高橋です。
最近全く映画を劇場で観てないなぁ〜と。
最後に観た映画も何だか覚えてないくらいです。
(ゴジラだったような…しかもマスコミ試写…)
と思っていたら、地元木更津に劇場が出来たわけです。
全国無個性化計画進行中のイオンモール!!
そこにシネマックスが運営するUSシネマ(シネコン!)が入ったわけです。
そもそもイオンモールがこの秋オープンして、初めて訪れたのですが、まぁ綺麗だし、
おいしいコーヒー屋さんもあるし、“便利”という意味では重宝しそうですね。
その昔木更津には映画館が4館もあって、僕のなかでは“映画のまち”でした。
(中学3年の僕は富士館で『波の数だけ抱きしめて』を観たという背伸びした少年の思
い出が微笑ましい)
建物はただ旧いだけなのですが、それがとてもレトロな雰囲気があってそれぞれがまち
のランドマークでした。
残っている建物もどうにかうまく改装して使用できたらいいなぁ、と思います。
で、今回最新の劇場で観てきた作品が、
『イコライザー』
【解説】
デンゼル・ワシントンが、アカデミー主演男優賞を受賞した「トレーニング デイ」のア
ントワン・フークワ監督と同作以来13年ぶりに再タッグを組んだアクションサスペンス。
共演に人気女優クロエ・グレース・モレッツ。元CIAエージェントのマッコールは、いま
はホームセンターで働く、ごく普通の真面目な人間として生活していた。しかし、ある夜、
なじみのカフェで娼婦の少女テリーと出会い、彼女を囲うロシアンマフィアの非情さに、
内に眠っていた正義感が目を覚ましていく。かつてのマッコールは、身のまわりにあるあ
らゆる物を武器に変え、警察では解決できない不正をこの世から瞬時に消してしまう「イ
コライザー」と呼ばれる男だった。マッコールはテリーとの出会いから、再びイコライザー
としての仕事を遂行していく。映画.comより
【スタッフ】
監督/アントワン・フークア 製作/トッド・ブラック ジェイソン・ブルメンタル/デンゼル・ワシントン アレックス・ジスキン
【キャスト】
デンゼル・ワシントン/マッコール マートン・ソーカス クロエ・グレース・モレッツ/テリー デビッド・ハーバー ビル・プルマン
【作品データ】
原題 The Equalizer / 製作年 2014年 / 製作国 アメリカ / 配給 ソニー・ピクチャーズエンタテインメント / 上映時間 132分(長い!) / 映倫区分 PG12
【感想】
いわゆる
“市井のひとりの人間が、大きな組織に向かっていくモノ”
ストーリーや脚本はもうそういうことなので、特出したところはない。
ただ、細かいところがとても丁寧に作られているので、鼻白むことがない点はと
ても好感が持てる。
物語の動機となるくだりは、クロエ・モレッツ(大きくなったね〜)扮するテリー
は、娼婦として働いているのだが、ミュージシャン(歌手)の道にチャレンジした
い。しかしコールガールクラブを運営しているギャング組織は彼女を手放さない。
デンゼル・ワシントン扮するマッコールは彼女と深夜のダイナーでよく会うことが
あって彼女には洞察力をはじめとした才能みたいなものを感じる。
元CIAエージェントだったマッコールは、その能力を封印したのだが、その能力で
彼女の手助けが出来るんじゃないか?と行動を起こす。
(映画開始30分くらい。どのくらいから物語が動き出すんだろう?と気にしていたので計測)
そのギャング組織に対してだけではなく、悪徳警察官と彼が勤務しているホームセン
ターでの強盗事件の強盗にもその能力を発揮し、“お仕置き”する。
封印していたその能力を解き放った彼はとても爽快な感じがするのも彼の不可解なパ
ーソナリティーを表現し複雑さ(不穏さ)を増している。
マッコールが自分の行動の時間を計測する描写もどこかサイコっぽい神経質な感じだ。
(宣伝につかわれている“19秒縛り”はとくにない。ただ計測しているだけ)
撮影も随所でとても素晴らしい。
このジャンルの映画は“殺し方”が肝心なので、
“怖いひとが、誰を、いつ、どうやって、殺すのか?”
でハラハラさせられるのも楽しみなので、撮影技術もとても大事なのである。
なかでも元特殊部隊のロシアンマフィアが嘘をついたテリーの友人の娼婦を問いつめる
シーンは、まさにハラハラさせられる。部屋に飾られている鏡をうまく使ったカメラワ
ークは秀逸だった。(最期の水を飲ませてあげる、というちょっぴり優しい面も逆にマ
フィアっぽくて、人の死に、もしくは殺す事に慣れている感じを受ける)
物語はマッコールが淡々と順調に人をやっつけていき、どんどん進む。
舞台がホームセンターだけにDIY精神溢れる殺人技術はおもしろい。
ロシアンマフィアを成敗するくだりはちょっとあっけなかったかなぁ〜、と。
ただそのシーンの前にレストランで対面したときにアクションではなく、会話によって
既に決着はついていたのかもしれない。いや、どうだろう…
まぁ、相手が相手なので、現場責任者レベルをやっつけてもいつまでたっても終わらな
いので、“ヘビの頭”=組織の元締め、まで壊滅することになってしまうのはただただ凄
まじい…。
こういうジャンルムービーも昨今ストーリー、脚本をかなり丁寧に作らないと成立しない
風潮を感じるが、そのへんの塩梅はとても難しいだろうと思う。
しかし本作はその塩梅が丁度良く、シリアスな社会問題モノにもなってないので考えすぎ
ないで楽しめる。
既に続編の制作が決定しているとのことだが、とても楽しみだ。
デンゼル・ワシントンと監督アントワン・フークアのコンビは『トレーニングデイ』でも
“悪の根絶”をテーマにしている。制作をする上でも彼らのモチベーションにもなっている
のではないだろうか。